DXで未来を拓く 先駆者たちの現在地 

DXで未来を拓く 先駆者たちの現在地 

(写真:Derplan13 / shutterstock

コードをクラウド間で相互利用可能に、Wing Cloudの統一プログラミング言語

クラウドネイティブなプログラミング言語を開発する米Wing Cloudは7月19日、シードラウンドで2,000万ドル(約28億円)の資金調達を発表した。マルチクラウド環境でのアプリケーション管理が複雑化する中で、同社はあらゆるクラウドプロバイダー/サービスにまたがって動作するアプリケーションを構築するための統一プログラミング言語の開発を目指している。

Updated by DX Laboratory on July, 26, 2023, 5:00 am JST

Wing Cloudは2022年、AWS元エンジニアでアプリケーションのクラウド移行を支援する「AWS Cloud Development Kit(AWS CDK)」の開発者でもあるElad Ben-Israel氏と、マイクロソフトの元開発者で投資家のShai Ber氏が共同設立。オープンソースのクラウド向けプログラミング言語「Winglang」を開発しており、すでにAWSやマイクロソフト、Apple、Qualcomm、RedHat、Twitter(現X社)など大手テック企業から関心を集めているという。

マルチクラウド環境では、AWSやAzure、Google Cloudなど異なるクラウド上でアプリケーションを動作させるために、それぞれに向けたコードを書く必要がある。しかし、Winglangでは、クラウドインフラストラクチャーとアプリケーションコードを1つのモデルに統合し、プログラマーは一度コードを書けば、これを異なるクラウド間で利用できるという。

Ben-Israel氏は「クラウドは驚くほど強力なコンピューティング・プラットフォームに進化したが、顧客は最もシンプルなシステムの構築・管理でさえ、セキュリティやネットワーキング、デプロイメント、運用など負担の大きなタスクを処理する必要がある」とし、「当社は、クラウドインフラ上にアプリケーションを構築する際の多くの細々とした作業を取り除こうとしている」とコメントしている。

参照リンク
Wing Cloud is building an open source, unified cloud programming language | TechCrunch
Wing Cloud Raises $20M in Seed Funding to Build Winglang, A Unified Programming Language to Tame Cloud Complexity
Wing Cloud raises $20M to build a unified programming language that tames cloud complexity – SiliconANGLE
Wing Programming Language