DXで未来を拓く 先駆者たちの現在地 

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(写真:DC Studio / shutterstock

マルチクラウド導入の最大の動機は「規制遵守」と「ベンダーロックイン回避」(Cockroach Labsレポート)

クラウドネイティブな分散型SQLデータベースを手がける米Cockroach Labsは11月14日、企業のマルチクラウド導入の動機や戦略に関する最新レポート「State of Multi-Cloud 2024」をリリース。このレポートによれば、企業がマルチクラウドを導入する動機のトップ2は「規制遵守」と「ベンダーロックイン回避」であり、技術的理由ではなくビジネス上の理由で導入されることが一般的だという。

Updated by DX Laboratory on November, 22, 2023, 5:00 am JST

Cockroach Labsは今回、米英独の幅広い業界の大手企業に勤務するクラウドアーキテクトおよびエンジニア300人を対象にオンライン調査を実施。この結果、回答者の42%が自社のマルチクラウド採用理由として「規制遵守」を挙げ、41%が「ベンダーロックインの回避」に言及。以下、「クラウドプロバイダーとの交渉を有利にするため」(38%)、「合併・買収した企業が利用しているため」(36%)、「幅広いタレントプールからの採用を可能にするため」(32%)、「レジリエンス」(32%)が続いた。

同レポートは「規制遵守」がトップに挙げられた理由について、欧州のデジタル・オペレーション・レジリエンス法(DORA:EU内に拠点を置く金融機関やこれらにサービスを提供するサービスプロバイダーにICT関連のリスクを防止するための対策を求める規制。2025年1月に発効予定)の影響に言及。回答者の38%はマルチクラウドを「DORAに備えるための重要な要素」と答えたという。

このほか、企業のマルチクラウド/ハイブリッドクラウド導入状況については、回答者の50%が「(自社で)マルチクラウドを活用している」、26%が「ハイブリッドクラウドを活用している」と回答しており、これらの体制が主流となっているとの調査結果も示されている。

参照リンク
Motives of multi-cloud users? Compliance and dodging vendor lock-in top the list
Cockroach Labs Reveals Integration Struggles in Multi-Cloud Environments According to Latest Survey
State of Multi-Cloud 2024: Expert advice from early adopters