Modern Times編集部

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(写真:Macrovector / shutterstock

データアグリゲーション(Data Aggregation)

データアグリゲーション(Data Aggregation)とは、多種多様なソースからデータを収集し、共通のデータベースにまとめることです。詳しく解説します。

Updated by Modern Times on January, 18, 2023, 5:00 am JST

データアグリゲーション(Data Aggregation)とは、レポートや分析のために、多種多様なソースからデータを収集し、それらを共通のデータベースにまとめることを指す言葉です。なお、アグリゲーションは「集合体」「集約」「凝集」などを意味する英単語です。

IoTのDXビジネスで必須となる概念

IoTによるデジタルトランスフォーメーション(DX)ビジネスに参入する企業が増えています。数多くのセンサーから発生したデータをコグニティブコンピューティングで自律的に処理したり、あるいはAIシステムと組み合わせたりすることで新たな付加価値を生み出すビジネスです。そのためには、センサーなどの数多くのデバイスから発生した大量のデータを収集し、IoTデータとIoT以外の部分で生じるデータをデータアグリゲーションで統合して、分析するための共通データベースにまとめることが必要です。

IoTでセンサー類が収集するデータに加えて、人間が生成する非IoTのデータを含めてアグリゲーションすることが新しい価値がつながります。すでにIoTで発生するデータは、非IoTデータよりはるかに多くなっていると推測されています。そして、IoTデータは非IoTデータと比べて、2倍のスピードで生成量が増えていくと考えられています。このため、データアグリゲーションという概念は今後ますます重要となるでしょう。

IT業界では、アグリゲーションという言葉はよく使われます。例えば、Web上にある複数の情報を1つのサイトに集約するアグリゲーションサイトと呼ばれるサービスがあります。インターネットの存在が当たり前となるにつれ、各サイトを一つひとつまわって情報を集めるのではなく、欲しい答えがすぐに求められるようになってきています。そこで、様々な情報を読者が読みやすいようにカテゴリーに分類し、発信する「収集と整理」を行っているのがアグリゲーションサイトです。

ほかにも、通信の世界では複数の伝送路をまとめるキャリアアグリゲーションという言葉が使われています。4G/5GやWi-Fiといった最近の通信では、複数のアンテナの間に複数の伝送路を設けるMIMO(Multi Input Multi Output)という技術が使われています。この複数の伝送路をまとめて、あたかも一つの伝送路として扱うのがキャリアアグリゲーションです。