ITシステムの調査を怠ると、思わぬところで高額なコストが発生する
ITDDが増えてきた背景には、M&A後のシステム関連の困りごとが発生した経緯があるようです。
M&A後にIT関連発生した困りごとについて調査したところ「システムの連携が図れない(35.4%)」と回答した方が最も多く、次いで「システムが古すぎて想定外の改修コストを支払った(31.8%)」「対象会社(被買収会社)の会計数値がタイムリーに把握できない(27.3%)」と続きました。
使用しているITシステムの調査を怠ると、思わぬところで高額なコストが発生することがあるようです。
それゆえに、経営者はIT関連の問題点を重視し始めています。IT関連の問題がきっかけで、投資を見送ったことがあるかを調べたところ、2割が投資を見 送ったと回答。買収金額の修正を行ったという回答は4割にのぼりました。IT関連のトラブルを抱えているとみなされると、M&Aにおいて不利な条件が発生しやすくなる可能性があることを示唆しています。
さらにここは詳しく、投資を見送った人に詳しい理由を聞いてみると、
・導入コストが予算外(20代/男性/和歌山県)
・予算不足(30代/男性/東京都)
・セキュリティに対するリスク大で経営陣の承認が得られなかった(50代/男性/東京都)
・システムが古すぎて、全面リニューアルしなければならなかった(50代/男性/愛知県)
などの回答があがりました。IT関連の設備はつい「その場しのぎ」で考えてしまいますが、長期的な視野にたって、IT投資は考えるべきです。
現在、システム関連の環境は、企業成長に欠かせないものとなっています。すなわち、IT投資は、コストセンターからプロフィットセンターへ大きくシフトしています。CIOやCTOがCEO・COOには必要な人材であることは、皆様ご存知のことでしょう、IT投資戦略、IT投資予算が、将来の企業価値の最大のポイントになっています。日ごろからIT設備の整備・最適化をしておくことが大切だといえます。