特集

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(写真:Tithi Luadthong / shutterstock

データが教えてくれたこと

データの利活用により、人類は何をなし得てきたのだろうか。データが導いた発見について紹介している記事をピックアップした。

Updated by on November, 25, 2023, 0:00 pm JST

データは「ない」ことによって、大きな価値を生む

多種多様なデータの殆どは、何かの存在を書きとめたり、観察記録や測定から得られたものだ。しかしなかには、何かが存在しないこと、あるいは不足していること、不在を記録するデータも含まれている。「ないこと」には気づきにくいものだが、実は「不在のデータ」が大きな意味をもつことがある。

 

負の社会実験に学ぶ

トランスフォーメーションを起こすためには、過去の失敗に目を向けなくてはならない。過去と同じ過ちは記録された歴史を紐解くことで回避することが可能になり、それこそが科学的な態度なのである。科学技術社会学の研究者、福島真人氏の言葉を紹介する。

 

もはや国家権力と変わらない性能を有している民間の地球観測技術

2022年、衛星による地球観測の技術の発展を人々は思いがけない形で知ることになる。ロシアによるウクライナ侵攻である。高分解の観測技術はもはや一部の国家だけが独占するものではなく、民間の人々が手を伸ばせるところにある。地球観測技術の現在地を紹介する。

 

過去80万年の気候を調査してわかったこと。次の氷河期はスキップされるかもしれない

脱炭素推進派の過激なパフォーマンスに辟易している人たちは少なくないだろう。ただし、彼らの「恐れ」はまったく的外れではない。現代の気候の異常性は、より長い目で見てみるとますますよくわかる。過去80万年の気候の変遷を古気候研究者が紹介する。

 

バケツ一杯の水からそこに住む生物種を検出しうる「メタバーコーディング解析」。活用に必要なのは……

chatGPTが公開されたことにより、AIの凄まじい発展を多くの人が目撃することになった。しかし、chatGPTはオンライン上のテキストデータを情報源にしているのであり、その真偽を見極める力はまだ弱い。「見分ける」ことの専門家である分類学の専門家は、現在の状況をどのようにみているのであろうか。分類学者の言葉を紹介しよう。