日本に多かった、空気を読みあう「農村型コミュニティ」
そもそもコミュニティとは何だろうか。拙書『コミュニティを問いなおす』(ちくま新書 2009年)でも述べた点だが、コミュニティには大きく分けて2つの型がある。「農村型コミュニティ」と「都市型コミュニティ」である。
日本で作られるコミュニティは、一般的には農村型コミュニティと呼べるものであることが多い。農村型コミュニティとは、同質的な人々が集団となり、情緒的な一体感をもって結びついている社会だ。ここでの人々は、空気を読み合い、互いを忖度し、同調性を重んじる。