田原総一朗

田原総一朗

ジャーナリスト・田原総一朗が戦争とメディアを語る。

(写真:竹田茂

プーチンの戦争と日米同盟、石原慎太郎との大げんか

あらゆるものがDX化していく社会において、メディアの役割もまた変革が求められている。日本のメディア界で長年活躍してきた田原総一朗は今、何を思うのか。メディアの激動の時代を振り返りながら語る。

Updated by Soichiro Tahara on April, 4, 2022, 8:50 am JST

今になって迫ってくる石原慎太郎の掲げた「日本自立論」

僕は石原さんの「日本自立論」を「リアリティ」がないと批判した。
しかし、いま米国は格差が広がり、国内は分断、他国を守る余裕などない国になっている。つまり、日本の「対米従属」は不可能となり、日本の「主体的安保」は必要に迫られている。「憲法改正」すべきという、石原さんの論は非常にリアリティを持って迫ってくる。

日本海
荒れる日本海。秋から冬にかけて海は大時化となる。2010年ごろ撮影。(写真:佐藤秀明)

石原さんは「作家として政治を行った」人だったと思う。
作家というのは、「波風を立てる」のが仕事だ。
だから忖度などせず、多くの発言で日本に波風を立ててきた。そして、そこには確固たる信念があった。あれだけ言いたいことを言った政治家は後にも先にもいないだろう。
もっともっと議論をしたかった。