田原総一朗

田原総一朗

ジャーナリスト・田原総一朗が戦争とメディアを語る。

(写真:竹田茂

プーチンの戦争と日米同盟、石原慎太郎との大げんか

あらゆるものがDX化していく社会において、メディアの役割もまた変革が求められている。日本のメディア界で長年活躍してきた田原総一朗は今、何を思うのか。メディアの激動の時代を振り返りながら語る。

Updated by Soichiro Tahara on April, 4, 2022, 8:50 am JST

言論の自由を守るために、命を懸ける

ジャーナリストは権力者に言いたいことをきちんと言って渡り合うべきだと思う。
いまも続く「朝生(朝まで生テレビ!)」が始まってしばらくした頃、番組の評判がよく、テレビ朝日では週に1回の番組もやろうとなって、「サンデープロジェクト」が始まった。最初はワイドショーの数あるコーナーの一つという扱いだったが、イラク戦争が勃発したり、だんだん政治の話題が中心となってきた。石原慎太郎さんには、この「サンデープロジェクト」に何度も出演してもらった。番組では、自民党から共産党まであらゆる政党、さまざまな立場で自由に論争できることを貫いてきた。とにかく言論の自由を守るためには、命を懸ける。そして、戦争を知っているほぼ最後の世代として絶対に戦争をしない、させない。
これはいまも変わらない僕の信条だ。

ウクライナの惨状を目の当たりにして、ジャーナリストとして信条としてきたことを、あらためて噛みしめている。次回は、映画監督・大島渚のことを中心に話したい。あの1945年の夏、僕より年長だった大島渚は何を思い、考えたのか。戦争とメディアの話を、もう少し続けていきたい。