あらためて「分析」を分析する
ここで分析あるいはアナリシス(analysis)を整理し簡単な見取図を書いてみよう。
1. 破壊からの探求
分解または障害の除去。原初の破壊衝動から探究方法へ。現在でも建物の解体やシュレッダーによる書類の破砕が行なわれている。スクラップはするがビルドはしない。だが、ときに何か発見することもある。考古学的遺物や遺跡が、道路工事がきっかけで見つかることがあるが、それは意図されたものではない。三内丸山遺跡は野球場の建設工事で見つかったし、三島郡和島村ではバイパス工事の際に奈良時代の木簡が出土した。発見はもちろん偶発的なものである。さらに系統だった解体である機械的分解は、設計の意図や工夫を知るのに役立つことがある。1543年に種子島に伝来した火縄銃は瞬く間に広がり、一説では、複製し量産され世界最大の銃保有国となったと言う。余り名誉なことではないけれど。刀鍛冶の