大川祥子

大川祥子

鎌倉に多い西洋館。人々が興味深そうに見つめていく。

(写真:佐藤秀明

2022年を振り返る

2022年に起きた出来事を振り返りながら、内容が関連する記事を紹介します。

Updated by Shoko Ohkawa on December, 30, 2022, 5:00 am JST

 

昨年に続き、2022年もコロナ禍のなかでスタートしました。コロナへの対応は人々のなかにいくつもの分断を生みます。その一つがワクチン接種をめぐるものでした。科学哲学者である村上陽一郎氏はワクチンを恐れる人々に一定の理解を示しつつも、今回のワクチン開発は「イノベーション」だったといいます。

進んで止まる事を知らない科学は、かつて我々に止まることを許してくれた事がない
https://www.moderntimes.tv/articles/20211129-02/

1970年代の初め、秋葉原にて



2022年は脱炭素へ向けた動きが活発になった1年でした。そもそもなぜ「脱炭素」に取り組む必要があるのか、ModernTimesでは環境負荷とは異なる側面から議題を掘り起こしました。

日本人が理解しがたい「気候正義」
https://www.moderntimes.tv/articles/20220214-01/

ヨハネスブルグの火力発電所



世界をかき乱したのはロシアによるウクライナへの侵攻です。科学哲学者の村上陽一郎氏が、この驚くべき自体に声明を発表しました。

夢想だにしなかったことが起きてしまった世界で
https://www.moderntimes.tv/articles/20220318a/

破壊されたキエフの住宅

ウクライナを侵攻したロシアは住民を虐殺したことを否定しましたが、宇宙からの目は真実を捉えていました。ロシアの悪事は世界へ知れ渡っていったのです。

もはや国家権力と変わらない性能を有している民間の地球観測技術
https://www.moderntimes.tv/articles/20221013-01sa/

隅田川と高層マンション群



著名な小説家や漫画家、服飾デザイナーなど豊かな才能を持つ方々が亡くなった年でもありました。ModernTimesでは、小説家の石原慎太郎氏とカヌーイストの野田知佑を偲ぶ記事を公開しました。

プーチンの戦争と日米同盟、石原慎太郎との大げんか
https://www.moderntimes.tv/articles/20220404-01/

極地にはフル・ライフがある
https://www.moderntimes.tv/articles/20220428/

テスリン川にて



7月、東北地方では長雨が続き、関東地方などでは記録的な早さで発表された梅雨明けが撤回され1カ月以上も変更されました。毎年訪れるがゆえに規則的なもの、単純なものと捉えてしまいそうな梅雨前線が、実は複雑なものであることがわかる年となりました。

実は謎多き梅雨前線
https://www.moderntimes.tv/articles/20220526-01rain/

竹下通り



真夏の日本列島には衝撃が走りました。選挙の応援演説中に安倍元首相が凶弾に倒れたのです。あのような事件が「なぜ」起きたのか。まずは現場の警護の問題を紐解きます。

あの警護の失態は、組織事故である
https://www.moderntimes.tv/articles/20220725-01ac/

安倍元首相銃撃事件の現場で手を合わせる男性

事件を捜査するうちに浮かび上がったのが、容疑者の家族と統一教会との関係です。統一教会とはどのような宗教なのか。かつて大事件を起こした「オウム真理教」や戒律の厳しさで知られている「エホバの証人」と比較しました。

統一教会とオウム真理教を対比する【前編】
https://www.moderntimes.tv/articles/20220720-01rel/

統一教会とオウム真理教を対比する【後編】
https://www.moderntimes.tv/articles/20220721-01rel/



再びウクライナへ目を向けると、ロシアは占領した地域で「住民投票」を行うようになりました。プーチンがこのような形にこだわるのには理由があります。

形式的な手続きが好きなソ連・ロシアの「住民投票」へのこだわり
https://www.moderntimes.tv/articles/20220906-01ru/

とはいえ、そもそもプーチンのいう「民主主義」は独自の解釈で成り立っているのですが……。

暴君となったプーチンにとっての「民主主義」とは
https://www.moderntimes.tv/articles/20220826-01Pu/

ウラジミール・プーチン大統領



2025年の大阪万博も着々と近づいてきています。3年前の今だからこそ整理しておかなくてはならないことを日本館の基本構想策定メンバーと話しました。

「持続可能性」が求められる時代に、テンポラリーな万博を開催する意味はあるか
https://www.moderntimes.tv/articles/20221111-01expo/

カナダのケベック州


愛知県の万博跡地には「ジブリパーク」がオープン。ファンタジーの世界に入り込めると好評を博しているようですが、宮崎駿の創作の意味を捉えることもできるのでしょうか。

自己耽溺から解放される方法としての創作
https://www.moderntimes.tv/articles/20220711-01/

「となりのトトロ」(1988)より



11月から12月にかけては初めて冬季のFIFA W杯が開催されました。日本ではまだオンラインでのスポーツベッティングは非合法ですが、勝負の行方が賭けられた国や地域もあったようです。

新たな財源としてのスポーツベッティングの可能性
https://www.moderntimes.tv/articles/20220304-01/

ドーソン・シティ




後に振り返れば「あのときが歴史の転換点だった」と思われるような出来事がいくつも起きた年となりました。未来のそのとき、できるだけ後悔をしないように。2023年も力を蓄え、種を撒き、いつかくる実りの日に向けて歩みを進めていきましょう。